インスタントコーヒーの楽しみ方HOW TO ENJOY COFFEE

いつでもどこでも・あの人流

家で楽しむ外で楽しむインスタントなら場所を選ばない

インスタントコーヒーは海外取材中に
ひと息つくために欠かせない飲み物
トラベルジャーナリスト 寺田直子さん

これまで80か国以上を訪れ、新聞、雑誌、ウェブで旅に関する記事を執筆して25年になるトラベルジャーナリストの寺田さん。毎朝は1杯のコーヒーから始まるという大のコーヒー党で、年間1/3以上を費やす海外取材中は緊張をほぐしてくれる飲み物としてインスタントコーヒーが欠かせないそうです。寺田さんの仕事によりそうインスタントコーヒーの魅力について、その理由を教えてもらいました。

Interview

インスタントコーヒーは、どのような時に飲まれるのでしょう?

寺田多いのは海外取材中のホテルの部屋ですね。取材で街を歩き回ったり、長時間の運転で着いた先のホテルの部屋に入って荷物をおろしたら、すぐにお湯をわかしてインスタントコーヒーを作るんです。温かいコーヒーをいただくと、無事に1日の取材を無事に終えたことを実感して、リラックスできるんですよ。

楽しみ方・インタビュー トラベルジャーナリスト 寺田直子さん

そのインスタントコーヒーは、ご自分でご用意されるのでしょうか?

寺田海外のホテル、とくにイギリスやオーストラリアなど英国連邦ではラグジュアリーホテルからB&B(bed and breakfast。一泊朝食つきの民宿)までスティックタイプのインスタントコーヒーや紅茶、クリーマー、ポットがセットになって置かれているんです。田舎町では日本のようにホテルの近くにコンビニはありませんし、夜遅くに到着すればレストランは閉まっていますから、部屋にインスタントコーヒーが備えられているのはありがたいですね。海外取材中は、お湯だけあれば飲めるインスタントコーヒーの利便性を感じる機会が多いですよ。ほかにも、インスタントコーヒーがコミュニケーションツールになる経験もしたことがありますね。

楽しみ方・インタビュー トラベルジャーナリスト 寺田直子さん

どのように、インスタントコーヒーがコミュニケーションに役立つのでしょうか?

寺田フィリピンでローカルのフェリーに乗船するために入った待合室で、店員のおばさんがコーヒーを作って売る売店があったんですね。そこで「お砂糖はどのくらい入れる?」、「スプーン半分にして」など、ちょっとした会話が生まれるんですよ。インスタントコーヒーはお湯をわかせる環境さえあれば飲めますので、世界中どこでも愛されている飲み物なんだと気づく出来事でしたね。

寺田さんは、インスタントコーヒーを砂糖やクリーマーを加えて飲まれるんですか?

寺田ブラックが多いです。ただ、季節や場所により変わりますね。たとえば、北欧では砂糖とクリーマーをたっぷり入れた甘いコーヒーが飲みたくなりますし、暑いアジア圏では薄めにさっぱりとした味を楽しみたくなりますから。濃さを手軽に、自由に調節できるのもインスタントコーヒーならではの楽しみ方だと思います。

楽しみ方・インタビュー トラベルジャーナリスト 寺田直子さん

海外取材中以外も、コーヒーはたしなまれるのでしょうか?

寺田もちろんです。コーヒーがないと生きていけません(笑)。日本では朝食は食べないのもあって、私の1日はコーヒーから始まりますから。執筆中も飲みますのでマグカップで1日6~7杯のコーヒーを、それも濃い目に淹れていますね。飲むのは、だいたい執筆がひと区切りした時の気分転換。コーヒーを飲みながら思考をめぐらせると、落ち着くとともに、自分の中に眠っているアイデアを引き出すための原動力になるんです。海外のホテルで飲むとホッとすると言いましたが、私にとってコーヒーはくつろぐための飲み物なんですよね。おそらく、それは子どものころの思い出からだと思います。

どのような思い出があるのでしょうか?

寺田父がコーヒー好きで、家には必ず大きなボトルのインスタントコーヒーがあったんです。それを日曜日、父が飲んでいると家にエキゾチックな香りが充満して……。私が飲みたそうな顔を入れると、砂糖とミルクをたっぷり入れたコーヒーを作ってくれたんです。それが私とコーヒーの接点の始まり。コーヒーは家族と過ごした穏やかな時間の思い出があるので、だから今もインスタントコーヒーを飲むと、ホッと安らぐんだと思います。

Afterword

カンボジアのホテル(写真提供:寺田さん)
カンボジアのホテルでの1枚。「朝まだ頭が起きていない、暑くなる前の時間にその国のさまざまな匂いをかぎながら飲むコーヒーを飲む時間は、とても贅沢だと感じています」という寺田さんの言葉は、海外ならではのインスタントコーヒーの醍醐味です。(写真提供:寺田さん)
インスタントコーヒーを作る屋台や売店(写真提供:寺田さん)
アジア圏では「コーヒーのことはインスタントコーヒーのことを指す場合がほとんどです。とくに田舎へ行くほどその傾向が強いですね」と、寺田さん。また、このようにスタンドで店員がインスタントコーヒーを作る屋台や売店も多いのが特徴です。写真はカンボジア。(写真提供:寺田さん)
トラベルジャーナリスト 寺田直子さん

Profile寺田直子さん

トラベルジャーナリスト。独自の視点とトレンドを考えた斬新な切り口には定評があり、国内外で精力的な取材活動を行う。また、日本の観光活性化にも注力を注ぎ、山口県観光審議委員、青森県の観光戦略アドバイザーも務める。近著に「泣くために旅に出よう」(実業之日本社)、「フランスの美しい村を歩く」(東海教育研究所)がある。公式ブログは『ハッピー・トラベルデイズ』